小児科コラム

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癌が予防できる夢のワクチン HPVワクチン  ~子どもを守る、家庭を守る、社会を守る~

Sunnyキッズクリニックの釜田です。
皆さんHPVワクチンをご存知でしょうか?
今日は定期接種に導入されていますが、日本で全く接種が進んでいないHPVワクチンに関するお話です。
このブログを読むことで、

・HPVワクチンに関すること
・今まで接種が日本で進んでいない理由

などがわかると考えられます。

実は今でも定期接種の対象となっていますが、2013年に積極的勧奨が中止されました。当時ワクチン接種後の多様な症状が報告され、ワクチンとの因果関係が疑われ、現在日本の接種率は0%近く欧州諸国の接種率は80%)までに落ち込んでしました。
今諸外国にかなりの遅れをとっている、例のワクチンの接種率の差みたいですね、、、。

積極的勧奨が中止され7年が経過し、HPVワクチンの高い有効性、安全性が数々の研究で確認され、日本でのHPVワクチンに対する風向きが変わり始めました。

2020年7月にはより多くのハイリスクHPV型をカバーする9価ワクチン(シルガード9)の国内承認、同年12月には4価ワクチン(ガーダシル)が9歳以上の男性にも接種対象拡大されました。

 

Sunnyキッズクリニックでは4価ワクチン、9価ワクチンを今後導入開始します。

ここからは子宮頸癌、HPVワクチン、男性接種について詳しくお話したいと思います。

 

◎子宮頸がんについて

子宮頸がんは20代後半~40代の若い女性に多く、年間1万人が罹患し、約2800人が死亡するとても怖い疾患です。また早期発見され円錐切除をした際も20%が早産の原因になるとされます。子宮頸がんの原因は95%以上がHPV(ヒトパピローマウイルス)とされ、HPVは性的接触を介して感染します。HPVは多くの遺伝子型があり、子宮頸がんの原因となるハイリスクHPVと、尖圭コンジローマなどの良性イボの原因となるローリスクHPVに分けられます。中でもHPV16、18型は子宮頸がんの約60~70%を占めるといわれています。

正常細胞にHPVが持続感染し、前がん病変を経て、子宮頸がんに至るまでは数年~数十年かかるとされます。約80%の女性が一生涯で1回はHPVに感染すると推定されております(男性も同様)。HPVに感染しても免疫の働きにより90%は一過性の感染に終わりますが、持続感染した10%が前がん病変に至り、持続感染した1%が子宮頸がんに至るとされます。前がん病変は一般的に無症状で、気づかれないまま子宮頸がんに進行することがあります。

現在HPVが感染した際の治療法はなく、いかに感染を予防するか→予防=ワクチン接種が何よりも重要であり、また前がん病変のうちに発見し、早期に治療する二次予防=検診を組み合わせることで、子宮頸がんは根絶可能な癌とWHOは位置づけています。

 

◎HPVワクチンについて

4価ワクチンはHPV6、11、16、18の4つの型をカバーしているワクチンになります。9価ワクチンとはそれらに加えさらに5種類のハイリスクHPVをカバーでき、子宮頸がんの原因の約90%がカバーできると考えられています。よって9価ワクチンの方が4価ワクチンより高い予防効果が期待できるとされます。

 

❶有効性

これまで数多くの研究で有効性が示されました。子宮頸がんの多くの原因を占めるHPV16、18型に対する高い感染予防効果(有効性93.9%)や、前がん病変の発生率を著明に低下させることが分かっていました。また2020年10月に、HPVワクチン接種により子宮頸がんの発症リスクを大幅に低下させたという歴史的な研究結果が報告されました。それによると16歳未満に4価HPVワクチンを接種することで子宮頸癌の発症リスクを88%減らすことが分かりました。

よって思春期前、公費接種対象(小6~高1女子)のうちに接種することが高い予防効果が期待できます。また同研究では17歳~30歳での接種でも発症リスクを53%減らすため、17歳以上のワクチン接種でも効果は期待できると考えます。

 

❷安全性

またHPVワクチンの安全性は海外や日本の数多くの研究で確認されています。接種者と非接種者において、有意に頻度の高い重篤な有害事象はみつかっていません。また日本で報告された接種後の多様な症状は、接種者と非接種者で同程度いたことが分かり、ワクチンとの因果関係は否定的とされました。

 

◎男性接種について

海外では約40か国の地域ですでに男性も定期接種の対象となっています。遅ればせながら日本でもようやく4価ワクチンが9歳以上の男性にも接種対象が拡大されました(自費)。HPVは女性の子宮頸がんの原因になるだけではなく、男性の陰茎癌、男女の中咽頭癌、男女の肛門癌の原因の多くを占めるとされます。

よって男性のHPVワクチン接種は自身を守るだけでなく、パートナーを守ることにも、最終的には社会を守ることにつながると考えられています。

 

まとめ

HPVワクチンは高い有効性、安全性が確認されました。
16歳未満での接種により、より高い子宮頸がん予防効果が期待できます。
子宮頸がんだけでなく、男性のHPVが関与する癌の予防効果が期待できます
HPVワクチン接種、検診の組み合わせることで子宮頸がんは排除可能な癌です

以上の点から当院ではHPVワクチンは、

・将来罹患するかもしれないHPVが関与する癌から子どもを守ること
・若い女性・お母さんの死亡原因となる子宮頸がんを防ぐことで家庭を守ること
・そして皆が接種することで最終的に社会を守ることができる

と考えています。

HPVワクチンについて、ご質問などありましたら当院までご連絡ください。
当院も現在準備をしており、7月から子宮頸癌ワクチンを接種できるようになります。
ではまた!

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院長 若林 大樹

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資格

日本小児科学会 専門医

所属団体

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日本小児アレルギー学会

日本周産期・新生児医学会

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