Sunnyコラム

小児科コラム

今現在の季節性インフルエンザの流行は??

現在再び新型コロナが猛威を奮い第8波を迎えております。そんな中、この冬は新型コロナと季節性インフルエンザが同時流行するのではと以前から懸念されております。

例年、夏頃にピークを迎えるオーストラリアのインフルエンザ流行状況が、日本でのインフルエンザの流行を予測する上で参考になるとされます。下記のグラフを参照すると、2020年(黄緑)、2021年(水色)はかなり低い水準で推移しておりましたが、2022年(赤線)に季節性インフルエンザの爆発な流行を認めました。

https://www.tmiph.metro.tokyo.lg.jp/lb_virus/influenza_world/

オーストラリアの爆発的なインフエンザの流行から、今冬の日本での新型コロナ、季節性インフルエンザの同時流行が予想され、両者のワクチン接種が啓蒙されておりました。

 

●他国の季節性インフルエンザ流行状況は?

現在アメリカ、カナダの季節性インフルエンザの患者数が急増しており、それに伴い入院患者数もこれまでの同時期において過去最高水準となっているそうです。

CDCによると、アメリカにおいて今シーズンこれまでにインフルエンザ感染者は1300万人入院患者が12万人死亡者が7300人と推計されております。また12/9現在で21人の小児の死亡が確認されております。

https://www.cdc.gov/flu/weekly/index.htm

カナダにおいても同様で季節性インフルエンザの患者数増加に伴い、下記のグラフのとおり小児の入院患者が深刻な状況となっております。

https://www.nature.com/articles/d41586-022-04408-7

 

●日本の季節性インフルエンザ流行状況は?

季節性インフルエンザは定点把握疾患の1つで、特定の医療機関を定め、その医療機関を受診した患者数を基に流行状況を把握しております。インフルエンザ定点当たりの報告数をみると、今現在インフルエンザは昨年に比して10倍程度報告されておりますが、依然として流行とまでは言えない状況です

https://www.mhlw.go.jp/content/001021597.pdf

しかしながらSunnyクリニックでも、少しずつインフルエンザ患者の増加を感じます
1日あたり、1-3人程度の患者さんが陽性となっております。昨年まではほとんど検査をしても陽性にならなかったことを踏まえると、今後の流行状況に注意が必要かと思います。

 

●まとめ

現在アメリカ・カナダでは季節性インフルエンザが爆発的に流行しております。日本は現在流行とまでは言えない状況ですが、昨年よりも季節性インフルエンザは増加傾向であり、今後の流行状況に注意が必要です。新型コロナウイルスも、季節性インフルエンザも感染力が強く、厄介なウイルスです。この冬も引き続き出来る限りの感染対策を続けていきましょう。