子どもの病気コラム

よくある子どもの病気

2021年1月最新 日本脳炎ワクチンの接種制限に関して 

Sunnyキッズクリニック院長の若林大樹です。

定期接種の1つである日本脳炎ワクチンの製造に問題があったとの事で、1つのメーカーのワクチンの製造が一時停止されております。

先日メーカーの営業の方とお話しさせていただき、問題点は既に解決しており、品質上も問題ないとの事ですが、出荷の再開が2021年の12月ごろまで先延ばしになる可能性があるとの事です。

日本脳炎ワクチンに関するお話しについてです。

今後接種できるのかどうか?
スケジュールはどのように考えればいい?
日本脳炎ワクチンが遅れることに関する
リスクなどはあるのか?

など、
みなさんが不安に思われる疑問点に関して
ブログを読めば解決するように
していけたらと思います。

今後ワクチンは接種できるの?

『ワクチンの製造が一時中止になるってことは、
日本脳炎ワクチンが接種できなくなるの?』

と思われるご家族と多いと思いますが、ワクチンがなくなるわけではありません。

現在日本脳炎の定期接種として使用されているワクチンは、「ジェービック」「エンセバック」の2種類があります。

どちらも同等の効果が期待され、日本で使用されるワクチンは「ジェービック」の方が多いです。

今回製造が一時停止となったのは、
「ジェービック」の方です。

今後「エンセバック」が増産されますが、製造停止の量すべてを賄えるわけではないので、今年の12月ぐらいまでは日本脳炎ワクチンの供給が一時的に少なくなると予想されます。

おそらく現在ワクチンの出荷調整が行われており、「ジェービック」の供給が停止するのは2021年4月―11月と言われています。足りなくなるのに備えて、今からメーカーからの出荷を調節していこうとしている状態です。

今後は2021年1月から11月頃までは供給が少なくなり、ワクチンを接種しにくい状態が続くと考えられます。

 

遅れるスケジュールはどう考えればいい?

日本脳炎ワクチンは推奨接種期間が長く設定されている為、問題になることはほとんどないと考えられます。

日本脳炎ワクチンは4回接種しますが、
その時期についてまとめたのが以下の表です。

定期接種の対象の年齢が、公費で予防接種を打てる年齢となります。

表の通り、対象期間が長い為、今回の1年弱の接種調節では任意期限を跨ぐことはないと考えられるので、急いで接種する必要はないです。

接種の対象の年齢だけど、どうすればいい?

厚生労働省の通知にもある通り
1期1回目と2回目の接種の方は、
優先的に接種
ができます。

当クリニックでも在庫の確保が出来次第こちらの予約から再開しようと思っております。

 

1期追加と2期の接種の方は定期接種の期間内に接種できれば問題ありません。

第1期追加は7歳半まで

第2期は13歳未満まで
と余裕があります。

2022年は2021年の出荷停止分を賄う量が出荷される予定なので焦らず予約すれば大丈夫です。

実際に接種が遅れて問題が起きるの?

今回の優先接種の背景として、

2回の接種で、日本脳炎ウイルスの抗体保有率がある程度上がり感染しにくいことが挙げられます。

つまり1期の2回の接種を終えているお子様はある程度の免疫ができているので、
未接種のお子様達に優先してワクチンが回るようにという配慮です。

今回の厚生労働省からの通知に沿う形での対応で問題ないと考えられます。

今後もまた新しい情報が入り次第お伝えしていきますね。

ではまた!