子どもの病気コラム

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発熱時の対応

こんにちは。Sunnyキッズクリニック院長の若林です。

今回は発熱時の対応について勉強していきます!

熱の高さよりも全身状態・発熱継続日数の方が大切。

脇の下、首回り、股の付け根を冷やしてあげると冷却効果がある。

3回/日程度の熱の経過を記録すること。(お子さんの状態をしっかり観察することが重要)
3ヶ月未満の発熱は緊急疾患。時間を問わずすぐに受診を。

どんな時に注意すればいいの?

お子さんの状態変化で最も多いのが発熱です。休日や、夜間などかかりつけの病院がやっていないときに発熱し、受診を迷うご家族も多いのではないのでしょうか?
「熱が出たらなるべく早く病院へ行き、解熱剤をもらう必要がある」
「解熱剤はどんどん使用し、積極的に熱を下げる必要がある」
といった考えは間違った考え方であると言う事を覚えてください。

ではどんな時に受診が必要なのでしょうか?
3ヶ月未満のお子さんの場合は躊躇せずに医療機関の受診を検討してください。容態が変化しやすく、重症感染症の可能性も高い為です。
それ以外の月齢では、慌てずに以下の点をしっかり評価して対応してあげてください。

●意識状態・顔色
危ない意識状態として、泣き方に元気がない、機嫌が悪く、遊ばずにぐったりしている、痙攣をした、顔色が悪いなどです。

●呼吸状態
また危ない呼吸状態としては、肩で大きく呼吸をしている、肋骨の部分がへこむ呼吸をしている。これらの項目に当てはまるときは、医療機関の受診を検討してください。もちろん、普段接している、パパやママからみて普段となんだか違う様子の時も受診を検討するべきと、当クリニックは考えます。

発熱ってどうして起こるの?

発熱は、体温を高めることで、免疫を活性化させ、ウイルスや細菌などの病原体と戦う仕組みを作る機構です。その為、風邪をひいた時に体内で起こる正常な反応と考えてください。
その為、熱のみで早急に病院を受診する必要はありません。しかし、高熱が続くとだんだんと体力を消耗するので、適切な解熱剤の使用や、アイスノンや、氷枕などでのクーリングをしてあげると苦痛が和らぎ、体力の消耗も少なくなります。
しかし熱の期間が3−4日以上になる場合には、風邪などのウイルス感染以外の可能性も高まるので受診を検討してください。

家でのホームケアはどうするの?

発熱時のホームケアでは、クーリングが大事です。
アイスノン、氷枕で首回り、脇の下、太腿の付け根などを冷やすと効果があります。
これらの部位は、太い血管が表面に流れており冷却効果が高いと考えます。おでこを冷やすと言う方法もありますが、こちらに関しては、冷却効果は少ないものの、おでこを包まれるとなんだか安心感が出ますよね?当クリニックはおでこに関しては賛成です。

クーリング、解熱剤に関しては、苦痛を和らげる一時的な対応であることを理解してください。これらは病気自体を治す薬ではないので、病気自体が治らなければ、熱は下がりません。解熱剤で少し下がった熱も、数時間すれば再度体温が上昇するのは、病気が治らなければ、当然の話です。また、熱が上がるときは、悪寒という震えが発生します。手足が冷たくなるので、しっかり温めてください。熱が上がりすぎると手足は暖かくなるので、熱がこもらないように注意してください。また、熱が下がるときには汗をかきます。その時も冷えないように注意してください。

熱が出たら、病院にすぐいった方がいい

以上から熱が出たら、すぐに医療機関を受診し解熱剤を使用するといった考え方が正しくないことがわかると思います。受診回数を減らすことがお子さんの負担、パパ、ママの2次感染を防ぐことにつながると思います。パパ、ママが自宅でお子さんたちの状態をしっかり観察し、ホームケアを行うことが、風邪の治療としては重要です。このような姿勢が、看病を受けるお子様たちも、「きちんと診てくれている、守ってくれている」という安心につながります。これがお子様たちのよりよい成長・発達につながると考えています。
しかし受診すべきか迷ったときは、医療機関に相談してください。

お困りの際はいつでもご受診ください。

ではまた!