子どもの病気コラム
やけど(熱傷)
こんにちは。Sunnyキッズクリニック院長の若林です。
今回はやけど(熱傷)について勉強していきます!
子供のやけどは0-1歳に多く、約80%が家庭内で起きています。ポットなどのお湯、料理中に使用する油、炊飯器の水蒸気、アイロンへの接触など事故によるやけどが多く、予防可能です。
重症なやけどほど見た目や機能の問題を残す可能性が高いです。
やけど面積、深さ、部位などにより治療方針が異なります。場合によっては皮膚科、形成外科、その他入院可能な病院と連携します。
やけどにあった際はまずは水道水で冷やしてください。
初診時軽症であっても、やけどの深さ・範囲の進行や創部感染を起こすことがあるため、翌日も必ず受診してください。
やけど(熱傷)について
子供のやけどの好発年齢は0-1歳に多く、外来通院での治療が可能な軽症例がほとんどです。約80%が家庭内で発生しており、ポットなどのお湯、料理中のやけど、炊飯器の水蒸気、アイロンへの接触など事故によるやけどが多くを占めます。1歳前後の事故が多いのはつかまり立ち、自立歩行が可能になる発達段階であることが関係しており、まさか手が届かないだろうという場所にお子さんの手が届き事故につながる例が多いです。乳幼児のやけど事故の90%以上が予防可能と言われています。お子さんを守る上でも今一度周囲の安全確認など家庭内で話し合ってみてはいかがでしょうか。
やけど(熱傷)の評価について
やけどは深さを症状も踏まえⅠ度熱傷~Ⅲ度熱傷に分類します。また下記の概算法を用いて熱傷面積の範囲求め、熱傷指数から重症度を評価します。
治療はどうするの?
やけどにあった際はまずは水道水(15-25℃)で冷やしてあげてください。やけどが深部に波及することを防ぐ事が出来ます。水道水で冷やしたあとに乾いた清潔なタオルで覆って受診してください。受診後にやけどの面積、深さ、部位などによって評価させていただき、それにより治療方針が異なります。軽症であれば外来通院可能でありますが、専門的な治療が必要と判断した場合は皮膚科、形成外科、その他入院可能な病院への紹介をいたします。
現在はやけどや傷に対しての治療は『湿潤療法』が主流になっております。創部を湿潤環境に保つことで痛みの軽減や治癒を早めると言われています。
軽症例についての対応を下記に示します。
① 創部を水道水で冷やしてください。消毒は不要で、ハンドソープやボディソープなどの界面活性剤で傷を洗わない方が良いです。アロエなどの民間療法も禁止です。
② 異物・壊死組織は取り除き、創部にワセリン軟膏、感染の恐れがあれば抗菌薬外用薬を塗布します。
③ 創部をドレッシング材で保護します。薬局でもドレッシング材(メロリン、モイスキンパッド、スキンキュアパッドなど)は購入可能です。ドレッシング材は毎日交換してください。
やけどは初診時よりも時間経過で深さ・範囲が進行することや、創部感染を起こすことがあるため翌日必ず受診し、その後も完全に治癒するまで定期的に受診してください。
お困りの際はいつでもご受診ください。
ではまた!
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