Sunnyコラム

小児科コラム

2024年度からワクチンのここが変わる!!!

毎年新年度はワクチンの変更点があることが多いです。昨年度初めの大きな変更点として、乳児の百日咳の罹患・重症化予防を目的に生後2か月から四種混合ワクチンが接種可能になりました。

四種混合ワクチンが生後2か月から接種可能に!!!!

今年2024年度もいくつか変更点があったため、簡単にご紹介しようと思います。2024年4月から主に変わったのは以下の2点です。

◎四種混合ワクチンとHibワクチンが混合した五種混合ワクチンが導入

◎15価肺炎球菌ワクチンが定期接種可能に

 

●五種混合ワクチンが導入

これまでの四種混合ワクチン(ジフテリア、百日咳、破傷風、ポリオ)に加えてHibワクチンが混合した五種混合ワクチンが登場し、生後2か月から接種可能となりました。

新たにワクチンが薬事承認されるには「有効性」・「安全性」・「費用対効果」の観点で評価されます。五種混合ワクチンは、現行の2種類のワクチン(四種混合ワクチン、Hibワクチン)と比較し有効性・安全性が同等であること、接種に関わる費用[ワクチン単価+接種費用]は、四種混合ワクチンとHibワクチンをそれぞれ接種する際の総額より、5種混合ワクチンの方が下がると見込まれ導入が決定しました。

これにより大きなメリットとして以下の2点が挙げられます。

①ワクチン接種回数が減ることにより赤ちゃん・保護者の負担軽減が期待できます

②筋注が可能に。筋注は一般的にワクチンの効果が高く(免疫がつきやすい)、また局所の副作用が少ない(痛みが少ない)とされます(海外では筋注がスタンダード。日本は歴史的に皮下注が多いのが現状です)。

接種スケジュールは以下の通りで、四種混合ワクチンと変わりはありません。

https://www.jpeds.or.jp/uploads/files/VIS_14kaitei20240401.pdf

注意点として2024年4月1日以降に、1回目を接種する場合は原則として五種混合ワクチンを接種します。2024年4月1日以前に四種混合ワクチン、Hibワクチンで接種を開始した場合は、残りの必要回数も同ワクチンで接種するのが原則です。

●15価肺炎球菌ワクチンが定期接種可能に

肺炎球菌に感染すると、時に肺炎、髄膜炎、菌血症、敗血症など重症化することがあります。特に髄膜炎をきたした場合、2%の子どもが亡くなり、10%が難聴、精神発達遅滞、四肢麻痺、てんかんなどの後遺症をきたすとされ、ワクチンによる予防が重要です。

肺炎球菌は100種類以上の血清型があり、これまでの肺炎球菌ワクチンは13種類の肺炎球菌をカバーしており、高い予防効果が確認されておりました(侵襲性肺炎球菌感染症がワクチン定期接種前に比較し8割減少)。そして今回さらに2種類追加した15種類の肺炎球菌をカバーした15価肺炎球菌が定期接種可能になりました。

これにより大きなメリットとして以下の3点挙げられます。

①さらに2種類の肺炎球菌がカバーされることで、より高い予防効果が期待できます

②子どもへのワクチン接種により、間接的に高齢者の予防効果が期待できます子どもの肺炎球菌感染症の感染機会が減少することで結果的に高齢者の肺炎球菌感染が減少することがわかっております)

③筋注が可能に。前述の通り筋注は一般的にワクチンの効果が高く(免疫がつきやすい)、また局所の副作用が少ない(痛みが少ない)とされます

接種の標準的なスケジュールは以下の通りで、これまでの肺炎球菌ワクチンと変わりはありません。

https://www.jpeds.or.jp/uploads/files/VIS_B-02haienkyukin_20240401.pdf

また13価肺炎球菌ワクチンでこれまで接種していた方が、15価肺炎球菌ワクチンに切り替えた場合の有効性・安全性が確認されております。途中からより高い予防効果が期待できる15価肺炎球菌ワクチンへの切り替えは可能です。

 

●予防接種スケジュール【最新】

下記が2024年度最新の予防接種スケジュールになります。様々な研究が重ねられ、ワクチンは日々進化しております。大切なお子さんを感染症から守るために、できるだけベストなタイミングでワクチン接種をしていただけたらと思います。

https://www.know-vpd.jp/dl/schedule_age7.pdf

●まとめ

2024年度になり五種混合ワクチン導入、また15価肺炎球菌ワクチンが定期接種可能となりました。いずれの変更もお子さんへのメリットがかなり大きいと考えられます。大切なお子さんを守るためにも今後も積極的にワクチン接種をしていきましょう。