子どもの病気コラム

小児皮膚疾患

暑くなると気になる「蚊に刺され」について

こんにちは、Sunnyキッズクリニックです。

気温が上がり始めると、子どもたちも外遊びが増え、楽しい季節がやってきますね。

でも同時に気をつけたいのが「蚊に刺され」です。

「赤く腫れてかゆい」「翌日にぷっくり腫れた」「掻いてとびひに…」

そんなご相談が多くなるこの時期に、知っておいていただきたい情報をお届けします。


🦟 蚊に刺されると、なぜ腫れたりかゆくなるの?

日本でよく見られる蚊は:

  • 屋内:アカイエカ

  • 屋外:ヒトスジシマカ(白黒のしましま模様)

蚊は皮膚から血を吸うとき、唾液を注入します。

この唾液の成分に、体がアレルギー反応を起こすことでかゆみや腫れが出ます。


👶 小さなお子さんの皮膚反応の特徴

🔹 遅延型反応(翌日タイプ):

特に小さなお子さんでは、刺された翌日に赤み・腫れ・水ぶくれなどが出やすいです。

🔹 即時型反応(すぐ出るタイプ):

繰り返し刺されていくうちに、刺されてすぐに蕁麻疹のような発疹が出ることも。

時間とともに反応が弱まり、最終的に無反応になるケースもありますが、反応の出方には個人差があります。


🧴 蚊に刺されないための工夫は?

✔️ 虫除け剤を使う

特に「イカリジン」は年齢制限がなく、小さなお子さんにも使いやすい成分です。

顔に塗るときは、大人の手で塗り広げてから塗ると安心。

🌞 日焼け止めとの併用は?

→ 先に日焼け止め、その上から虫除けを使いましょう!

✔️ 肌の露出を減らす

半袖・短パンよりも、薄手の長袖・長ズボンで肌を守ると◎

草むらや公園など自然が多い場所では、蚊以外の虫にも注意が必要です。


🩹 蚊に刺されたときの正しいケア

  1. 石けんで洗う

  2. 冷やす(保冷剤や冷タオル)

  3. 虫刺され用の塗り薬を塗る

  4. 掻きむしり対策

    → 爪を短く切る、パッチや絆創膏で保護する


🚨 蚊に刺されたあとに注意すべき症状は?

掻きむしった傷から細菌が入り込み、感染症を起こすことがあります。

特に注意したいのは次の2つ:

🔴 1. 蜂窩織炎(ほうかしきえん)

  • 赤く腫れて、熱を持ち、痛みが出る

  • 発熱や悪寒を伴うことも

  • 抗菌薬の内服治療が必要

👉 刺された部分が「パンパンに腫れて熱っぽい」場合は、早めに受診してください。


🔴 2. 伝染性膿痂疹(でんせんせいのうかしん)

別名「とびひ」

  • 掻いた部分から水疱・かさぶた状の発疹が広がる

  • 抗菌薬の塗り薬や内服が必要

  • 清潔に洗って、ガーゼで患部を保護するのがポイント


🧼 最後に:お肌を守るのがいちばんの予防!

どちらの病気も、皮膚が荒れていると起こりやすいです。

日々のお風呂・スキンケアで皮膚をきれいに保つことが、何よりの予防になります。

「ちょっとした虫刺され」も、子どもにとっては大きな不快感になることがあります。

掻かせないケア・刺されない工夫で、元気いっぱい夏を楽しみましょう🌈