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小児科コラム

小児におけるコロナワクチン 接種に関して③  ワクチン接種における注意事項と、ワクチン接種後の対応に関して

Sunnyキッズクリニックの若林です。

日本でも少しづつ小児の患者さんのコロナワクチン接種が始まっています。
小児科学会から、ワクチン接種に関する提言が出ていますので、わかりやすく解説していきます。
今回はその3回目です。

本日は注意事項についてと、接種後の対応に関してです。
一緒に勉強していきましょう!

コロナワクチン 接種関する注意事項

なぜ小児は集団接種ではなく個別接種が勧められているの?

かかりつけ医による個別接種は、集団接種に比べ子供たちと両親へのより丁寧な説明と接種前・中・後のきめ細やかな対応が可能であると考えられるからです。

小児科医は普段から他の医師と比較し、多くの種類のワクチンを扱っています。

その為、ワクチンの接種に精通した小児科医やスタッフ達が接種等に係わることが可能と考えられます。 接種後に短時間で発症する副反応(アナフィラキシー、血管迷走神経反射)への対応や接種後時間が経過してからの慢性的な疼痛や種々の身体症状等への対応がしやすいと考えられます。
ワクチン接種を希望されないご家族への配慮

中にはワクチン接種を希望されないご家族もいらっしゃると思います。
選択する権利があるので、接種をしていない子供たちがいじめの対象になったり、ワクチン接種を登校やクラブ活動などの参加の要件にしないなどの配慮が今後求められます。

ワクチン接種にあたって親が子供にできることは何ですか?

接種を受けるかどうかを子供自身が考え、意思を伝えることができる環境を整えることが大切です。そのためにはメリット、デメリットをもう一度しっかり把握しておくことが大切です。

まずはメリットからです。

1)接種した本人が感染することを防ぐこと、
2)感染しても発症を防げる可能性が高いこと、
3)発症しても重症化を防げる可能性が高いこと、
4)みんなで接種することにより家族や友人へ感染させることを防ぐこと、
5)上記の結果、学校での感染のリスクが小さくなれば、これまでのような通常の学校生活に戻れることが期待できること
デメリットは
接種後に
1)接種部位の痛み、発熱、だるさ、頭痛などの症状を認める可能性が高いこと
2)まれにアナフィラキシー(強いアレルギー反応)を起こすことがあること
3)まれに軽症の心筋炎を起こすこと
が挙げられます。

ワクチン接種後の疑問あれこれ

接種後に気になる症状が出た場合はどうすればいいですか?
日常生活に支障をきたす程の発熱、疼痛、倦怠感が生じた場合、
接種を行ってから1週間以内に胸痛、息切れ、動悸などを認めた場合、
2~3日を超えてだるさなどが続く場合、
その他気になる症状が出現した場合

上記に当てはまる場合には、接種した医院、かかりつけの病院へ相談してください。

 

ワクチン接種後に発熱した場合、登校はどうすればいいですか?

登校は避けてください。
発熱はワクチン接種が原因ではない可能性がありますので、接種した医療機関やかかりつけの医療機関などに相談してください。

国内の医療関係者を対象にした健康調査の集計データでは、新型コロナワクチン接種後の発熱は、接種後翌日までに起こることが多く、その多くは2日間以内に解熱しています。

ワクチン接種後の発熱は年齢が低いほど多く、20代では2回目接種後の半数程度にみられる事が多いようです。

 

ワクチン接種をすれば、手洗い、うがい、マスク着用などの感染対策を緩めてもいいですか?

ワクチン接種後もマスクの着用、手指衛生の徹底、3密を避けるなどの感染予防策を続ける必要があります。

新型コロナワクチンは非常に有効なワクチンですが、ワクチン接種をしてもその感染予防効果は100%ではなく感染のリスクは多少残ります。

さらに予防効果がどれだけ持続するのかについても十分にはわかっていません。

状況は今後のワクチン接種者の情報が蓄積される事で変わる可能性がありますので従来通りの感染予防策を継続していく必要があります。

 

以上3回にわたり新型コロナウイルス ワクチンに関して書かせていただきました。
まだまだ小児の接種は日本では始まったばっかりですが、今後多くのデータが蓄積され、コロナウイルス に感染し重症化するお子様が1人でも減ればとクリニック一同願っています。ではまた!

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