子どもの病気コラム

小児皮膚疾患

日常生活での発疹 (あせも、オムツかぶれ)について

こんにちは。Sunnyキッズクリニック院長の若林です。

今回は日常生活での発疹 (あせも、オムツかぶれ)について勉強していきます!

あせも

あせもは、薬を使わなくても十分に治せる。

一番大事なのは家庭でのスキンケア、汗の出口を塞がない。

あせもをかき壊して感染して炎症を起こしている時は医療機関を受診。

おむつかぶれ

オムツ内の尿、便が皮膚に長く接している事が原因。

ならない様に予防する事:こまめなオムツ替え、お尻の清潔を保つ

あせもって? 原因/治療/ホームケア

気温の影響を受けやすい、体温の調節が苦手なお子さんはその調節を汗の量で補います。その為、2-3倍もの汗をかきます。この大量の汗のせいで、汗腺が詰まり炎症がおこります。汗疹には赤いものと白いものの2種類あり、白い物は一過性のもので放置しておいて構わず、数日で消えてしまいます。赤いものに関しては治療が必要です。熱感や、痒みが強く、掻きむしることで余計に悪化します。あせもに細菌感染が合併して、抗生物質が必要な、「とびひ」などになると事もあります。よくできる部位は、おでこ、頭、首の周り、脇の下、背中、手足など、汗を掻きやすい場所です。

あせもの治療ですが、まずは予防しならない様にしてあげることが重要です。薬でよくしても、皮膚のケアをしなければ繰り返してしまいます。ケアのコツは汗の出口を塞がない様に肌を清潔にする事、汗をかいたら濡れたガーゼや、タオルなどの柔らかい布でこまめに拭き取ってあげ、シャワーで洗い流してあげましょう。夏は気温も湿度も高いので、こまめに着替える、汗を吸収しやすい素材の服を記させてあげるなどの工夫も必要です。

まずはホームケアで対応し、治らない場合には薬を使ったほうがいいです。薬物治療としては、非ステロイド系の塗り薬や、ステロイドの塗り薬を使います。全身の痒みが強い時は、抗ヒスタミン薬の内服や塗り薬を使います。

オムツかぶれって?原因/治療/ホームケア

おむつかぶれは、おむつの中の尿、便が皮膚に長く接していることが原因で起こります。おむつの中の湿度が高くなると、皮膚が傷つきやすくなり、尿や便の中の細菌などが炎症を起こしてオムツかぶれになります。また高湿度の蒸れた状態は、カビが繁殖することもあるので、注意が必要です。

治療としては、まずは、おむつかぶれを起こしている部分に、亜鉛華軟膏を塗り、便や尿がくっつかない様にする事で、皮膚への刺激を防止します。おむつ替えの度に、軟膏が取れた部分には再度軟膏を塗り、お尻が白い軟膏でカバーされている様にしましょう。入浴の際は全部一旦洗い流し、再度軟膏を塗り直してください。3-5日で改善してくるでしょう。
上記の薬で改善しない場合には、抗炎症作用のある塗り薬を使用します。
おむつかぶれが治りにくく、赤みのある発疹がある場合にはカビの感染の可能性もあるのでクリニックで相談してください。

治療も大事ですが一番大事なのは家での予防、ホームケアです。こまめにおむつを換えてお尻を清潔に保つことが大切です。特に便をしたときは、濡れタオルなどでお尻の汚れを拭き取り、座浴やシャワーで洗い流して清潔にした後、よく乾かしてから、おむつをつける様にしていきます。
汚れのとり方ですがポンポンと水分を拭き取り、ドライヤーの冷風で乾かしてあげるのが一番です。汚れを清潔にするだけではなくしっかり乾かすのもポイントです。

お困りの際はいつでもご受診ください。

ではまた!