Sunnyコラム

専門外来コラム

野菜は食べた方がいいの?

こんにちは!

管理栄養士の六角です。

栄養外来では離乳食の相談を沢山いただきます。

その中で野菜が嫌いとか、なかなか食べが進まないと悩まれているお母さんも多い印象です。

何事も始めが肝心!

一番最初に出会う味や食感が苦手なものだと、どうしてもその後が続きにくくなりますよね。

母乳やミルクしか飲んだことのない赤ちゃんが野菜の味覚を獲得するためにはまず苦手な物を取り除いてあげることですね。

赤ちゃんが苦手なものは

①口の中に入って、パサパサ・ザラザラするもの

②酸味・苦味のあるもの

と言われています。

少しでもそれを回避する方法として、赤ちゃんが食べやすくなるために

①たっぷりのお湯で茹でる→酸味と苦味がなくなる

②すり潰す→なめらかになる

おすすめのお野菜は、緑黄色野菜ではほうれん草(葉先)、人参、ブロッコリー(花部)、トマト(皮と種は除く)
淡色野菜では、キャベツ、大根、カブ、玉ねぎ、白菜などです。

たまに野菜は食べた方がいいのですか?と聞かれることがあります。

野菜が大嫌いで全く食べていなくても生きて来られました!とおっしゃる方もいますが、体が大きくなるということは、

細胞が増えることです。

野菜には、ビタミンA・ビタミンC・葉酸・食物繊維が含まれています。

ビタミンAは、細胞が増えるときや入れ替わる時に必要になりますので、不足すると粘膜が弱くなります。

粘膜が弱くなると、風邪をひきやすくなったり、皮膚が乾燥して傷つきやすくなったり、意外かもしれませんが

胃腸粘膜にも影響を及ぼし消化吸収力が落ちたり、下痢をすることにつながることがあります。

下痢はせっかく摂ったミネラルが排泄されてしまう状態です。

ビタミンCは、細胞同士を繋ぐ結合組織の材料になったり、酸化を防いでくれたり、葉酸と共に赤血球を作り貧血を防いでくれます。

さらに骨や歯を作る時に必要になってきます。

葉酸は赤血球を作るだけでなく、細胞の遺伝子が詰まっている核部分を作ってくれますので、細胞分裂が盛んな成長期のお子様には

特に必要です。だから妊婦さんにもとても必要なんですね!

妊娠中に葉酸のサプリメントを摂取していたお母様も多いのではないでしょうか?

葉酸は授乳中も、成長期のお子様達にもずっと必要な栄養素なんですね。

最後に食物繊維ですが、大袈裟ではなく、これがないと便が作れません!

食物繊維は便の成分になるだけでなく、腸内の善玉菌を増やす役割をしています。

腸内環境は栄養素の消化吸収にも大きく関わりますので善玉菌が増える状態にしてあげることが大切です。

ちなみに、よく食べる野菜の100g中に含まれる栄養素の多い順に書いてみますので野菜選びの参考になさってみてください。

ビタミンA:人参・ほうれん草・カボチャ・小松菜・赤ピーマン
ビタミンC:赤ピーマン・ブロッコリー・緑ピーマン・カボチャ
葉酸:ブロッコリー・ほうれん草・小松菜・キャベツ
食物繊維:ブロッコリー・カボチャ・ほうれん草・人参

お子様の好きなお野菜は入っていましたか?

ということで、色々書きましたが、野菜は食べた方がいい!が私のお返事になります。

先日、厚生労働省から令和5年「国民健康・栄養調査」の結果が発表されましたが、野菜の摂取量が20歳以上の男女ともに減少しており国が目標とする350g/日に100gほど及ばないという結果でした。

以前は、小鉢1皿分くらい(70g位)の不足だから、1日に青菜のお浸し位のものをプラスしましょう!なんて言われていましたがさらに30gほど不足が増えてしまったことになります。

大人の摂取量が減っているということは、食卓に上がる野菜量も少なくなっているのではないかなと推察されます。

そうなると自然とお子様達が野菜に触れる機会が少なくなります。

子供だけでなく、家族全員でぜひ野菜の摂取量を増やしてほしいのが本音ですが、なかなか苦手な方には難しいと思うので

好きなお野菜を主役にして、段々と他のお野菜にも慣れていけるようにして貰えたらなと思います。

お子様は甘みの強い野菜は好きなことが多く、例えばかぼちゃ・玉ねぎ・人参・ミニトマトなどですが、これらばかりあげていると他の野菜を食べにくくなることもあるそうです。

なので、最初に甘みが強いものばかりあげないようにするのもポイントかもしれませんね。

野菜には色からくる栄養成分もありますので、家族全員で新鮮な旬のお野菜を堪能していただきたいなと思います。

野菜の摂り方などに悩まれたら、個別の栄養相談(予約制)もございますのでご気軽にご相談ください♪

簡単なレシピなどもご紹介いたしますよ!

最後までお読みいただきありがとうございました。

 

 

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