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専門外来コラム

どうして赤ちゃんはアレルギーがでやすいの?

こんにちは!

管理栄養士の六角です。

今日は離乳食を始める時に気になるアレルギーのお話をしたいと思います。

 

子供は大人よりもアレルギーを気にしながら食事を進めていきますが、それはどうしてなのでしょうか?

 

というご質問がありました。

離乳食は、乳以外の食物から栄養を摂り入れていく過程の時期ですが、同時に食物を消化する「消化酵素」の訓練をしています。

例えば、離乳食で卵を始める時に卵白より卵黄を先に始めていきますが、そこに大きな理由があります。

卵に含まれる代表的な栄養素といえばタンパク質ですが、このタンパク質の構造こそがその理由です。

タンパク質を顕微鏡で見ると、ご飯などの糖質に比べてとても複雑な構造をしています。

例えば、卵の白身をかき混ぜても、弾力があってなかなか綺麗に混ざらないってこと経験したことありませんか?

それに比べて水溶き片栗粉のように糖質は単純な形をしているのでサラサラして水に溶けやすいのです。

栄養素というのは、バラバラ細かく切られてから吸収されます。このことを消化と言います。

タンパク質は、長く繋がっていて複雑に絡み合った構造をしているので「消化酵素」という栄養素を切るハサミを使う場所がとても多いのです。

ちなみに、加熱や発酵などの調理は、タンパク質の構造のくっついている場所が切れやすくなります。

例えば、卵黄を食べさせるときにはよく火を通してかた茹で卵にしたり、大豆アレルギーがあっても醤油や味噌などの発酵食品では症状が出にくいことがあるのはそのためです。

タンパク質が十分にバラバラにならないまま血液に吸収されると、体は「血液に自分の体を作っている成分と違うものが入ってきた」と認識します。

これは病原菌など異物が入ってきたときに排除しないと病気になってしまうので体にとってはとても大切なシステムなのですが、この働きによってタンパク質のような本来害がない物質に対して体が反応してしまい異常が見られる。これがアレルギーなのです。

 


 

タンパク質は食品によって複雑さが違うため、食物アレルギーを起こしやすいタンパク質食品や、起こしにくい食品があります。

起こすことが多い順番は

1位 卵
2位 牛乳
3位 小麦

ですがこの順位も、食べる経験が全くなかったり逆に食べ過ぎてしまうことで人によって変わることも出てくるそうです。

タンパク質を細かくするには、消化酵素が十分に働くことが必要です。

消化酵素が十分な量が出て、よく混ざり、よく効くことで、よく働けます。

十分な消化酵素を出したり、内臓を活発に動かしてよく混ぜたり、消化酵素が一番活動的になる37℃の体温を保つなどの仕組みを支配しているのが「自律神経」だと言われています。

生活リズムが整うと自律神経の働きも良くなります。

アレルギーと生活リズムって関係があまりなさそうなイメージかもしれませんが、とっても重要なことがわかったと思います。

赤ちゃんの生活を整えて、体がリラックスし、訓練にちょうど良い食品を選んで食べていくことで、消化酵素の訓練ができ、アレルギーも起こしにくくなります。

春、なんとなく大人も子供も生活リズムが変わることが多くあるタイミング、うまく対応できるようになるべく早めのスケジュールを立てたり、親子でリラックスタイムを作ったりして自律神経を乱さない工夫をしてみることもお勧めします。

どうしたらいいかな?と悩んでしまった時は、一緒に考えていきたいと思いますのでぜひご気軽にご相談ください。

いつでもお待ちしております。

今日も最後までお読みいただきありがとうございました。

 

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