子どもの病気コラム
鼻処置って必要?鼻吸引の正しい考え方とタイミング
こんにちは、Sunnyキッズクリニックです。
お子さんの鼻がズルズルして苦しそうなとき、「鼻吸引をするべきか?」迷った経験はありませんか?
今回は、鼻水の役割や吸引が必要なタイミング、注意点などについて、わかりやすくご説明します。
鼻水にはどんな役割があるの?
鼻は呼吸器や嗅覚器官として重要な働きをしています。鼻水には以下のような大切な役割があります。
- 空気の温度や湿度の調節
- ウイルスや細菌、ほこり・花粉などの異物を排除する
- 粘膜の保護
例えば、入浴中や温かい飲み物を飲んだときに鼻水が出るのは、空気の温度調整のためです。
また、花粉症や風邪のときにくしゃみが出るのは、異物を外に出そうとする体の正常な反応です。つまり鼻水は「不要なもの」ではなく、体を守る反応なのです。
鼻吸引は毎日したほうがいいの?
実は、吸引を頻回に行うことで風邪が早く治るという根拠はありません。
風邪のときは鼻の粘膜が炎症を起こしているため、頻繁な吸引や強く鼻をかむ行為は粘膜への刺激を強め、逆に症状を悪化させるリスクがあります。
では、どんなときに鼻吸引をすべき?
当院では、吸引は「必要なときだけ」に行うという考え方を推奨しています。
以下のような場合は、鼻吸引をしてあげたほうが良いと考えます。
- 鼻づまりで眠れない
- 鼻閉の影響で水分が十分に取れない
- 鼻が詰まりすぎて呼吸が苦しそう
また、粘り気の強い鼻水が奥にたまっているときも、吸引が効果的です。
ただし、過度な吸引は炎症の悪化やお子さんの病院嫌いにもつながるため、必要なときに限り行うようにしましょう。
鼻詰まりを放置するとどうなる?
鼻詰まりは、粘膜が腫れて鼻水がうまく外に出せない状態です。放っておくと、
- 中耳炎
- 副鼻腔炎
などの合併症を引き起こすリスクがあります。
鼻水が出てくるうちは吸引不要ですが、ドロドロで出てこないときや奥に溜まっていそうなときは対応が必要です。
自宅でできるケア方法
鼻詰まりやドロドロ鼻水には以下のようなケアも有効です。
- 蒸気吸入(入浴、加湿器、温かいタオル)
- 鼻呼吸を促す練習
- 鼻をかめる年齢のお子さんは、お風呂あがりなど粘膜が潤ったタイミングで鼻をかむ
このようにして、鼻水をやわらかくし、自然に出やすい状態にしてあげましょう。
おすすめの鼻吸引機は?
ご家庭で使える鼻吸引機には電動タイプがおすすめです。頻回に使わないご家庭でも扱いやすい製品として、
- メルシーポット コンパクト
- ピジョン 電動鼻吸い器
などがあります。使い方や選び方については、当院でもお気軽にご相談ください。
まとめ
鼻水は体を守るための重要な反応です。吸引はやりすぎず、必要なときに適切に行うことが大切です。
お子さんの様子が心配なときや、吸引のタイミングに迷う場合には、ぜひSunnyキッズクリニックにご相談ください。
最後までお読みいただきありがとうございました。