子どもの病気コラム
【医師解説】赤ちゃんのサーモンパッチ・ウンナ母斑・蒙古斑とは?原因・経過・受診の目安を解説
こんにちは。Sunnyキッズクリニックです。
赤ちゃんの額やまぶた、うなじに赤いあざがある…、おしりや背中の青いあざが広い…そんなことが気になっているパパ・ママも多いのではないでしょうか。
今回は、新生児によく見られる「サーモンパッチ」「ウンナ母斑(ぼはん)」「蒙古斑(もうこはん)」について、それぞれの特徴や経過、受診の目安を詳しく解説します。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| サーモンパッチ | 眉間・額の正中・上眼瞼にみられる淡い紅斑。1歳半頃までに自然消退することが多い。 |
| ウンナ母斑 | 後頭部〜後頸部にみられる紅斑。成人まで残ることがあるが、毛髪に隠れるため問題になりにくい。 |
| 蒙古斑 | 腰仙骨部付近の青色斑。日本人の大多数にみられ、学童期までにほぼ消退する。 |
| 注意が必要なサイン | 異所性蒙古斑(通常と異なる部位の青あざ)が広範囲にある場合は受診をおすすめします。 |
| 治療 | 多くの場合、治療不要で経過観察。消退しない場合はレーザー治療の選択肢もあります。 |
1. サーモンパッチとは?
サーモンパッチ(正中部母斑)は、新生児の眉間(みけん)・額の正中・上眼瞼(まぶた)に認められる、境界不明瞭で不整形の淡い紅斑(赤み)です。
毛細血管の拡張によるもので、皮膚の表面は平坦で盛り上がりはありません。正中部に左右対称に現れることが特徴です。
啼泣時(泣いたとき)や入浴時など、血流が増加する場面では赤みが強くなることがあります。
サーモンパッチの経過
サーモンパッチの多くは、1歳半頃までに自然に消退します。特別な治療は必要ありません。
ただし、まれに成人まで薄く残る場合があり、その場合はレーザー治療が検討されることがあります。
2. ウンナ母斑とは?
ウンナ母斑は、後頭部〜後頸部(うなじ)にみられる紅斑で、サーモンパッチと同様に毛細血管の拡張が原因です。
「コウノトリのくちばしの跡(stork bite)」とも呼ばれ、新生児の約20〜30%にみられるとされています。
ウンナ母斑の経過
ウンナ母斑は、サーモンパッチと比べると消退しにくい傾向があります。成人になっても残る場合がありますが、後頭部〜うなじに位置するため毛髪で隠れることが多く、美容的に問題になることはほとんどありません。
自然消退しない場合でも、多くは経過観察で問題ありません。
3. 蒙古斑とは?
蒙古斑(もうこはん)は、腰仙骨部(おしりから腰のあたり)に現れる青色の色素斑です。
真皮(皮膚の深い層)にあるメラノサイト(色素細胞)が原因で、日本人をはじめとするアジア人の新生児の大多数(90%以上)にみられます。
蒙古斑の経過
通常の蒙古斑は、学童期(6〜10歳頃)までにほぼ自然消退します。治療の必要はなく、経過観察のみで問題ありません。
異所性蒙古斑について
蒙古斑が通常の腰仙骨部以外の部位(手足・腹部・顔面など)に現れることがあり、これを異所性蒙古斑(いしょせいもうこはん)と呼びます。
異所性蒙古斑は通常の蒙古斑に比べて消退しにくい傾向があり、特に目立つ部位にある場合や範囲が広い場合は、レーザー治療が検討されることがあります。
4. サーモンパッチ・ウンナ母斑・蒙古斑の違い
| 特徴 | サーモンパッチ | ウンナ母斑 | 蒙古斑 |
|---|---|---|---|
| 色 | 淡い紅色(赤み) | 紅色(赤み) | 青色 |
| 好発部位 | 眉間・額・上眼瞼 | 後頭部〜後頸部 | 腰仙骨部 |
| 原因 | 毛細血管拡張 | 毛細血管拡張 | 真皮メラノサイト |
| 消退時期 | 1歳半頃まで | 消退しにくい | 学童期まで |
| 治療 | 基本不要 | 基本不要 | 基本不要(異所性は検討) |
5. 注意が必要なあざ・受診の目安
以下のような場合は、一度小児科や皮膚科への受診をおすすめします。
- あざが急激に大きくなっている、または盛り上がっている
- 異所性蒙古斑が広範囲にある
- あざの色が濃い赤紫〜暗赤色である(血管腫の可能性)
- 表面がザラザラしていたり、出血がある
- 顔面の広範囲に紅斑がある(ポートワイン母斑の可能性)
特に、ポートワイン母斑(単純性血管腫)は自然消退せず、早期のレーザー治療が有効な場合があります。気になるあざがある場合は、早めにご相談ください。
6. 家庭で気をつけること
- サーモンパッチ・ウンナ母斑・蒙古斑は痛みやかゆみはありません。お子さんが気にしている様子がなければ心配いりません。
- あざの部分のスキンケアは、通常どおりで問題ありません。特別な処置は不要です。
- 入浴時や泣いたときに赤みが強くなっても、一時的なものですので安心してください。
- 経過を見るために、定期的にあざの写真を撮っておくと、変化がわかりやすくなります。
最後に
サーモンパッチ・ウンナ母斑・蒙古斑は、いずれも新生児によく見られるあざで、ほとんどの場合は自然に消退し、治療の必要はありません。
ただし、あざの種類によっては経過観察や治療が必要な場合もあります。「このあざは大丈夫かな?」と少しでも気になることがあれば、お気軽にSunnyキッズクリニックにご相談ください。
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