子どもの病気コラム

小児皮膚疾患

子どもの蕁麻疹

こんにちは、Sunnyキッズクリニックです。

今回は、お子さんによくみられる「蕁麻疹(じんましん)」について、原因や対応法、受診のタイミングなどをご紹介します。突然の赤みやかゆみに驚かれる保護者の方も多いですが、正しく知って対応すれば安心です。


蕁麻疹とは?

蕁麻疹は、一過性(数時間〜数日)の皮膚の赤み(紅斑)や盛り上がり(膨疹)とかゆみが特徴の皮膚症状です。見た目は虫刺されに似ていて、時間が経つと跡を残さず消えることが多いです。

原因はさまざまですが、明確な原因が特定できない「特発性蕁麻疹」が全体の約7割を占めます。小児に多いケースでは、アレルギー性蕁麻疹にも注意が必要です。

 


特発性蕁麻疹について

原因と種類

特発性蕁麻疹は、感染、疲労、ストレス、入浴などが背景や悪化因子となることがありますが、明確な原因はわからないのが特徴です。

  • 急性蕁麻疹:発症から6週間未満
  • 慢性蕁麻疹:6週間以上続くもの

治療と経過

  • 急性蕁麻疹の約90%は、1〜2週間以内に自然に改善します。
  • 抗アレルギー薬の内服や外用薬を使用した対症療法が中心です。
  • 再発しやすいため、症状が落ち着いても1週間程度の内服継続がおすすめです。

慢性蕁麻疹では、1年後に約2割、5年後には約7割が改善するという報告があります。症状をコントロールしながら生活の質を保つことが大切です。


アレルギー性蕁麻疹について

特徴と原因

アレルギー性蕁麻疹は、食べ物や薬品、植物などのアレルゲンに触れてから数分〜数時間以内に出現します。

小児で特に注意すべきは食物アレルギーです。初めて食べたものや、毎回同じ食品で症状が出る場合は、原因食物を疑います。発症時の状況や時間をメモしておくと診断の助けになります。

治療と注意点

  • 皮膚症状のみの場合は、抗アレルギー薬の内服で対応します。
  • 呼吸困難、咳、喘鳴、嘔吐、下痢などがある場合は、アナフィラキシーの可能性があるため、早急な対応が必要です。
  • 原因が明らかな場合は、必要最小限の除去と適切な管理が大切です。

受診の目安

以下のような場合は、医療機関の受診をおすすめします。

  • 強いかゆみが続き、睡眠や生活に支障がある
  • 蕁麻疹が1週間以上続いている
  • アレルギー反応が疑われる(特定の食べ物・薬品など)
  • 呼吸が苦しそう、ゼーゼーしている
  • 嘔吐や下痢を伴っている

まとめ

蕁麻疹は見た目のインパクトが大きく、突然の発症に不安になることもありますが、多くは対症療法で改善が見込まれます。ただし、アレルギーが疑われる場合や症状が長引く場合は早めの受診が安心です。

お子さんの体調で不安なことがあれば、どうぞお気軽にSunnyキッズクリニックへご相談ください。


 

ご不安なときは、無理せずいつでもご相談ください。

最後までお読みいただきありがとうございました。